よく効く!頭痛には筋弛緩法
体の筋肉に5〜10秒力入れパッと抜くだけ
頭痛には緊張型頭痛、片頭痛、群発型頭痛などがあるが、日本人に最も多いのが、肩や首の凝りが原因で生じる緊張型頭痛だ。
この緊張型頭痛の改善法として、興味深い実験結果が発表された。スウェーデンで行われた実験で、緊張型頭痛の90人を(1)筋弛緩(きんしかん)法(2)自転車こぎと首や肩の筋肉を動かす運動(3)鍼(はり)治療――の3グループに分け、それぞれ週1回3カ月間行ってもらった。その結果、(1)の筋弛緩法が、(2)や(3)と比較して緊張型頭痛の改善に最も効果的、という結果が出たというのだ。
筋弛緩法は、体の筋肉の1カ所に力を入れ、しばらく後に力を抜く、という方法だ。オフィスや電車内など、いつでもどこでもやるには、どのようにすればいいのか?
緊張型頭痛と片頭痛の両方を持っているが「緊張型頭痛に関しては、完全に克服できています」と話す健康運動指導士の黒田恵美子氏に、彼女自身もやって効果を実感しているやり方を教えてもらった。
★肩甲骨間縮め
「両ひじを後方に引いて、肩甲骨の間をギュウッと縮めるように5〜10秒間、筋肉に力を入れます。そして、パッと力を抜きます」
★こめかみ押し
「右手のひらを右のこめかみに当てます。そして手のひらでこめかみを押し、同時にこめかみで手のひらを押します。5〜10秒間やったら、パッと手を離します。両方のこめかみをやります」
★両手前伸ばし
「両方の手を前方に伸ばし、胸の前あたりで手をつなぎます。背中を広げるような感じで体を丸めます。このとき、組んでいる両手が前方にグッと引っ張られるような感じで力を入れます。5〜10秒後、パッと手を離し、力を抜いてダランと下に落とします」
★両手上伸ばし
「両手を頭の上でつなぎます。手のひらを外側に向けて、5〜10秒間グーッと伸ばします。その後、力を抜いてダランと手を下げます」
なぜ「筋弛緩法」がいいのか、黒田氏が言う。
「筋肉にいったん力を入れ、抜くと、血流が非常によくなります。紹介した4つの方法は、すべて頭の方にいっている僧帽筋に刺激を与え、首、肩、頭部の血流がよくなるので、首や肩の凝りに効き、緊張型頭痛を改善するのです。力を入れることも大事ですが、特に注意してほしいのは力の抜き方です。“弛緩”をちゃんとしなければ効果が弱くなるので、ストンと力を抜くようにしてください」
筋弛緩法は、いつやってもいい。ただ、頭痛がひどくなる前にやった方が効き目も高いとのこと。早速始めようではないか。
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