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糖尿病をやっつけたタマネギスープの作り方

300前後の血糖値が130台に安定

 糖尿病食は味気ないから、つい……。食事改善を試みては挫折している人に朗報だ。東京・麻布十番の洋食店「グリル満天星」の総料理長で、30代に糖尿病と診断された窪田好直さん(74歳)は、自ら考案したタマネギスープで血糖コントロールに成功しているのだ。窪田さんを直撃、特製のタマネギスープの威力と作り方を聞いた。
 窪田さんが糖尿病と診断されたときは、空腹時血糖値が300mg/dl前後をウロウロしていたが、20年ほど前にタマネギに注目してからは一変したという。
「それまでは少しずつ幅広い食品を食べようとしていたのですが、30、40代の働き盛りの身には、どうしても足りません。『低カロリーで腹持ちのいい食材はないか』と試行錯誤した結果、たどりついたのがタマネギです。タマネギスープ中心の食生活にしたら、“高値安定”の血糖値が落ち始め、130台に安定するようになりました」
 タマネギスープに出合う前の検査で、心臓の血管に血栓が見つかった。狭心症や心筋梗塞の発作こそ出ていなかったが、血管断面の75%をふさぐほどの大きな血栓で、すぐに入院、心臓バイパス手術を受けた。それほど糖尿病が悪化していた人が、ここまで回復するのだからすごい。
 さて作り方だが、窪田さんはタマネギスープを1週間分まとめて作り、冷蔵庫で保存しておくという。そのレシピは囲みの通りだ。
「昆布がとろける状態が食べごろ。タマネギの甘味があって、おいしいですよ」と窪田さん。塩分が少ないので、高血圧の人にもよさそうだ。冷蔵保存で容器のふちについた脂を取るのがポイントだという。
 タマネギスープの飲み方は――。
「朝と晩にタマネギスープを200ccずつ飲みます。腹持ちがいいので、朝は納豆ご飯とサラダを食べるだけ。朝食が比較的遅いので、基本的に昼は食べません。食べてもパン1枚。夜はスープのほかに干物とサラダ、これに餅1つかトースト1枚をプラスします。タマネギスープをキッカケに、食事全体を見直したのがよかったのでしょうね」
 体重は75キロから57キロに減り、「今が人生で一番体調がいい」と笑う窪田さん。ひとつ凄腕料理人の知恵で、厄介な糖尿病を撃退しようじゃないか。

●窪田さんのタマネギスープのレシピ(1週間分)
(1)タマネギLLサイズ8個(2キロ)と脂肪分の少ないベーコン100グラムをさいの目に切る。
(2)ニンニク1かけをみじん切りに。
(3)2.5リットルの水を張った圧力鍋に(1)と(2)のほか、刻んだ根昆布30グラムを。
(4)しょうゆと酢を各大さじ2、コショウをムーランで20回振り、味を調える程度に塩を少々加えて、30〜40分加熱すれば出来上がり。


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