心肥大
心肥大には、心室壁(心筋)が肥厚[ひこう]するものと、心室の内腔[ないくう]が肥大するものとがあります。また、左心室の肥大を左室肥大、右心室の肥大を右室肥大と呼びます。
心臓の負担に打ちかつための代償の結果
心室壁が肥厚する左室肥大の原因として、高血圧性心疾患、弁膜症(大動脈弁狭窄症[だいどうみやくべんきようさくしよう])や肥大型心筋症などが挙げられます。一方、左心室内腔[さしんしつないくう]が拡大する原因としては 弁膜症(僧帽弁や大動脈弁の逆流症)、拡張型心筋症、心筋変性疾患、心筋梗塞[しんきんこうそく]などが挙げられます。右室肥大はほとんどの先天性心臓病(特にファロー四徴症[しちようしよう]、肺動脈弁狭窄[はいどうみやくべんきようさく])、僧帽弁狭窄症[そうぼうべんきようさくしよう]や慢性肺疾患の際にみられます。
心肥大は、心臓の負担に打ちかつための代償の結果で、それが限界にくると心不全が起こります。
治療は、原因となった病気の治療、心不全への移行の予防、心不全が起こったならその治療ということになります。
スポーツ心臓も定期検査が必要
高度で持続的な運動(例えばマラソンなど)を長期間行っている人に、心肥大をみることがあります。スポーツ心臓といわれるものです。生理的、機能的な性質のものですが、度が過ぎると、心機能の低下をきたす病的な心肥大となる可能性が大きいので、定期的なメディカルチェックが必要です。
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