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糖尿病ライフを楽しんでます

真っ先に考えたのは酒が飲めなくなるということでしたが……

 糖尿病を33歳で突然発症した主人公を書いた小説「シュガーな俺」(世界文化社)が話題だ。実は、著者の平山瑞穂氏(日本ファンタジーノベル大賞受賞作家)も糖尿病患者で、この経験をもとに本を書いたという。その平山氏に、同時進行の糖尿病ライフを聞いた。

「本当はいけないんですけど、たばこも酒もやっています。最近思うのは、糖尿病になってみて、そんなに悪いものではなかったってことなんですよ」
 こう話す平山氏だが、「糖尿病宣告」を3年前に受けたときは、頭が真っ白になるほどの衝撃を受けたという。
「糖尿病? 重症? 脳が完全に拒否していました。やせ形で、家系に糖尿病患者はひとりもいない。当時はまだ35歳です。糖尿病なんて、“あり得ないこと”だったんです」
 そのときの空腹時血糖値は、300を優に超えていた(基準値は110未満)。
「真っ先に考えたのは、酒が飲めなくなる、ということでした」
 平山氏は無類の酒好き。ビール、焼酎、ウイスキーか度数の高いカクテル、という順でひたすら飲む。朝まで同じペースで飲むこともあったという。
「酒の味も、酒を飲んだときの多幸感もいい。だから非常にショックでした。酒のために、何とかしようと考えたのです」
 教育入院で糖尿病の知識を身に付け、本で糖尿病食について勉強した。食事は外食か妻任せで料理経験はなかったが、本を見ながら必死で作った。
「空腹で耐えられないときはキュウリに塩をかけてかじりました。夜は自炊、昼は手作り弁当。非常に神経質にやりました」
 酒は週1回。その日はカロリーも何もすべて忘れて、存分に飲み食べた。「ごほうびがあるから、それに向かって普段の日はがんばれた」と言う。
「1日くらいちょっとハメを外しても、日ごろ気をつけていれば、大丈夫。実際、僕の数値は確実に下がっていきましたから」
 実は平山氏は、発症時は2型糖尿病だったが、半年後に1型に移行し、いまはインスリン注射を打つ生活を送っている。
「週1回飲むとはいえ、普段は徹底した食生活を送っていた。それなのに……と最初は落ち込みました。しかし後で分かったことですが、僕は、最初に2型のような症状を呈し、平均3年以内に1型になる緩徐進行型1型というタイプだったのです。だから食生活が間違っていたのではなかった」
 今は神経質になり過ぎず、肩の力を抜いて糖尿病ライフを送っている。
「発症前は何も考えずに食べて飲んでいましたが、“ラーメンとギョーザは炭水化物が重なるからまずい”“野菜が少ないからもう1品つけよう”“飲み過ぎたから、翌日や翌々日は控えよう”と考えるようになった。“いい食事”が分かり、何が駄目で何がいいかを分析できるようになったんです。これさえ身に付けていれば、糖尿病があっても、ずっと健康で過ごせると思う。結果的に、得たものは多かったんです」


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