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関節リウマチ

関節リウマチの症状

関節の症状
【朝のこわばり】
リウマチの最初の自覚症状は関節のこわばりです。特に手や指など小さな関節が動かしにくく、力を入れて握ることができなくなります。朝の起床時にもっとも強く、起きて動き始めるとしだいに軽くなります。普通30分以上つづきますが、病気が重いと時間も長く、午前中いっぱいとか、時に一日中つづくこともあります。「朝のこわばり」は、長時間休んだ後に強く起こるという点で、からだを使いすぎて起こる肩こりや、ふしぶしの痛みなど、過労や疲労による症状と著しく異なり、リウマチ特有の症状と考えられています。

【関節の痛みと腫れ】
朝のこわばりに伴って関節の痛みも出てきます。最初は関節を動かすときの痛み、すなわち運動痛ですが、やがてじっとしていても痛いという自発痛も出てきます。関節は腫れ、指で押したり手でつかんだりすると強い痛み(圧痛)があり、さわると弾力のあるゴムまり様の抵抗を感じます。このような関節の腫れと痛みは関節の炎症すなわち「関節炎」によるもので、リウマチの場合、この関節炎が1カ所にとどまらず、同時にあちこちの関節に多発するのが特徴です。おかされやすい関節は手足の指趾[しし]の小関節ですが、手、足、肘[ひじ]、膝、肩、股[また]などの大関節もしばしばおかされます。頸椎[けいつい]や顎関節[がくかんせつ]など全身のどの関節も症状が出る可能性があります。

リウマチの関節炎のもうひとつの特徴は障害される関節の分布が対称性であることで、右の膝が炎症するとといずれ左の膝も腫れるというように、ひとつの関節だけ、あるいは片側だけおかされることは少ないのです。つまり、関節リウマチは「対称性の多発関節炎」ということができます。

【関節の運動範囲が狭まる】
関節の炎症が長くつづくと関節が少しずつ壊れて動きが悪くなり、運動範囲が狭まってきます。関節を完全に伸ばしたり曲げたりできなくなるわけで、これを専門的な言葉で関節の「可動域制限」と呼んでいます。可動域制限は関節に水がたまっても起こります。この場合は、水を取ってやれば関節の可動域は元どおりに回復します。しかし、関節が壊れたために関節のかみ合わせが悪くなったり、関節面がずれたりして起こった可動域制限は、手術しない限り元に戻ることはありません。いったんこのような「元に戻らない変化(非可逆的病変)」が起こると、その関節を曲げる筋肉も伸ばす筋肉も、もはや100%の収縮や弛緩[しかん]ができなくなります。100%の収縮を行えなくなった筋肉はしだいに引き伸ばされて収縮力を失い、100%弛緩することができなくなった筋肉も、しだいに縮んで完全に伸びない状態、すなわち「拘縮[こうしゆく]」と呼ばれる状態になります。

このようにして、最初はごくわずかな関節可動域の制限も、それが長くつづくことによって関節を曲げ伸ばしする筋肉のアンバランスを引き起こし、これが関節変形への引き金となります。関節の運動範囲が狭まることが関節変形の最初のサインとなるのです。

【関節変形】
リウマチが恐れられるのは、痛い病気であるばかりでなく、関節が壊れて変形する結果、しだいに関節の動きが不自由になり、長い年月の間には肢体不自由とか身体障害の問題にいきつかざるを得ない点にあります。関節の変形はリウマチにみられるもっとも特徴的な症状のひとつで、特に手足の指趾小関節にみられる変形はその独特の形状から、スワンネック変形とかボタン穴変形などとそれぞれ特別の名前をつけて呼ばれています(コラム「スワンネック変形」参照)。変形は最初はちょっとした関節面のずれですが、これが関節を曲げ伸ばしする屈筋[くつきん]と伸筋[しんきん]の筋力バランスの異常を引き起こすため、いったん起こると関節面がずれるほうにずれるほうにと力がはたらく結果、変形は放っておいてもひとりでに進行する宿命を背負っています。最初に起こるごくわずかな変形も、その意味では決して見逃してはならない重要な徴候ということができます。

関節以外の症状
【リウマチ結節(リウマトイド結節)】
患者さんの肘[ひじ]の外側の皮下に、米粒大からソラマメ大の大きさの硬軟さまざまの腫瘤状[しゆりゆうじよう]のしこりを触れることがあります。これをリウマチ結節またはリウマトイド結節と呼んでいます。肘以外にも後頭部や殿部[でんぶ]など圧力がかかる部位の皮下にできることが多く、患者さんのおよそ20〜25%にみられます。リウマチ結節のある患者さんは、そのほとんどがリウマチ反応陽性で、将来は、より重症のリウマチになっていく可能性が高いといわれています。

【腱鞘炎[けんしようえん]、ばね指、腱断裂】
関節の炎症が、関節周囲の腱や腱鞘(すべりをよくするために腱を包んでいる鞘状[さやじよう]の袋)に波及すると、腱が腫れて腱鞘の入り口でひっかかり、スムーズな関節の曲げ伸ばしが困難になります。指の屈筋に起こると指を曲げた後に指を伸ばすことができなくなり、無理に伸ばそうとすると痛みを伴ってばねがはじけるように勢いよく伸びるところから、ばね指とか弾発指[だんぱつし]などと呼ばれています。指の伸筋の腱鞘炎が長くつづくと腱が炎症性組織に侵食されて細くなり、ついには切れて指が上がらなくなることがあります。小指にみられることが多く、伸筋腱断裂[しんきんけんだんれつ]とか下垂指[かすいし]などと呼ばれ、関節破壊の強いタイプのリウマチに多くみられます。

【内臓病変】
リウマチでは時として心臓や肺などの内臓病変を併発してくることがあります。リウマチ性の心膜炎、心筋炎、胸膜炎、間質性肺炎、肺線維症などで、心嚢[しんのう]や胸膜に水がたまったり、発熱、胸痛、浮腫[ふしゆ](むくみ)、せき、呼吸困難などの重篤な全身症状がみられることがあります。

【目の病変】
涙の分泌[ぶんぴつ]が悪くなって起こる乾燥性角結膜炎[かんそうせいかくけつまくえん]はリウマチにみられる目の合併症のうちもっとも頻度の高いものです。涙腺[るいせん]や唾液腺[だえきせん]の分泌[ぶんぴつ]機能が障害されて起こる乾燥症候群と関節リウマチの合併症をシェーグレン症候群と呼んでいます。そのほか、眼球結膜の血管炎で目が赤く充血してみえる上強膜炎[じようきようまくえん]や強膜炎もよくみられる目の合併症です。

【血管炎、神経炎】
爪の周りや指先の皮膚にとげが刺さってできたような小さな出血斑[しゆつけつはん]や褐色の斑点、時に皮膚表面から少し盛り上がってみえる紫斑[しはん]はリウマチの血管炎による症状です。血管壁が壊死[えし]に陥って血流が途絶すると、その血管によって潅流[かんりゆう]される組織に梗塞[こうそく]や壊死が起こります。壊死性動脈炎は血管炎のもっとも激烈なタイプで、神経を養っている血管に起こると知覚障害や運動麻痺[うんどうまひ]など多発神経炎症状を引き起こすことがあります。

関節病変のほかに、以上のような内臓病変や目の病変、血管炎や神経炎などを伴うものを悪性関節リウマチといい、重篤で予後が悪いところから難病として厚生労働省の特定疾患のひとつに指定されています。


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