高血圧性心疾患
長い間の高血圧によって、左心室に肥大が起こり、心機能に異常が生じた状態を高血圧性心疾患といいます。さらに、高血圧は冠動脈硬化の危険因子でもあるため、虚血性心疾患も合併しやすく、併発した場合には心機能が一層低下し、左心不全*が発症しやすくなります。
左心不全
心臓は血液を静脈から吸い上げる作用と、その血液を動脈に送り出すポンプとしての作用の、2つのはたらきをしています。高血圧性心疾患の場合、左心室の機能が低下すると、大動脈から全身に送られる血液が少なくなる一方、吸引作用の低下で肺静脈に血液がたまります。このため、疲れやすくなり動悸〈どうき〉や息切れが起こります。さらに症状が進むと肺に水がたまって肺水腫〈はいすいしゅ〉という状態になり、呼吸困難の発作を起こすこともあります。
早期発見と血圧のコントロールが大切
血圧が高いにもかかわらず治療を受けていなかったり、治療を受けていても中断したり指示どおりに薬を飲んでいないなど、血圧のコントロールが十分でないと高血圧性心疾患が起こりやすくなります。
血圧を下げるためには、まず食事や運動など生活習慣を改善するための指導が行われますが、それでも血圧のコントロールが不十分だと、積極的に降圧薬*で治療を行います。病状が進行している場合には、同時に心不全や狭心症に対する治療も行われます。
降圧薬
いろいろな種類がありますが、最近ではただ血圧を下げるだけでなく、心肥大や動脈硬化を抑える作用をあわせもつ薬が選択されることが多くなりました。
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