肺水腫[はいすいしゆ]、肺うっ血
肺の中に水がたまる
肺水腫は、肺の血管外に水分がにじみ出し、異常に増えた状態を指します。肺血管内圧の上昇、血管の透過性亢進[とうかせいこうしん]、血液の膠質浸透圧[こうしつしんとうあつ]の低下などが原因となります。
おもに心臓病(心不全)のとき、肺梗塞[はいこうそく]などの際に認められます。また、成人型呼吸促迫症候群[せいじんがたこきゆうそくはくしようこうぐん]も肺水腫を起こしますし、高山病[こうざんびよう]でも肺水腫が起こります。
肺うっ血は、肺内の血液量の増加した状態で、原因はおもに肺血管内圧の上昇によりますので、多少とも肺水腫を伴います。
睡眠中に呼吸発作が起こりやすい
症状は原因となる病気により特有なものがありますが、共通なものとしては呼吸困難があります。横になって寝ていると苦しく、起き上がると少し楽になり(起坐呼吸[きざこきゆう])、呼吸のたびにゼーゼー音がします。特に夜間睡眠中に発症することが多くなります。心臓ぜんそくといわれて、気管支ぜんそくとの区別が問題になることもあります。
初期のうちは夜、床につくと、からせきが出るくらいのこともあり、呼吸困難があっても、朝になると治まり、前の状態に戻ることがあります。
呼吸困難とともに、脈拍数が増え、呼吸回数も増加し、泡沫性[ほうまつせい]・血性のたん(ピンク色)が出たり、腹部膨満感や下肢のむくみを認めたりします。
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