再生不良性貧血[さいせいふりようせいひんけつ]
造血能力が著しく低下する
骨髄[こつずい]の造血幹細胞が減少し、造血能力が著しく低下している状態です。
原因として、造血微小環境[ぞうけつびしようかんきよう]の異常、造血幹細胞そのものの異常が考えられ、免疫現象が関与していると考えられています。
貧血の一般症状のほか、出血傾向(血小板が減少するため出血しやすい)、発熱(白血球が減少し感染症にかかりやすいため)などの症状が現れます。
血液検査の数値により重症、中等症、軽症に分類されます。
治療は対症療法と免疫抑制療法
対症療法として、止血薬の投与や赤血球の輸血が行われます。出血傾向が強いときには血小板輸血を行うこともあります。好中球数の減少が高度の場合には、顆粒球[かりゆうきゆう]コロニー刺激因子(G-CSF)も使用されます。
軽症や、輸血を必要としない中等症の場合には造血作用を高める目的で、たんぱく同化ホルモンの投与が行われますが、効果が現れるまでに3〜6カ月以上かかることがほとんどです。途中で減量あるいは中止すると悪化することがあるのでかってに止めないことが必要です。
中等症でも輸血を必要とする場合や重症では、免疫抑制療法やG-CSFの併用が行われます。免疫抑制療法としては、抗リンパ球抗体(グロブリン)やシクロスポリン、副腎皮質ホルモン薬があります。
【骨髄移植】
重症再生不良性貧血に対して行われます。骨髄移植には生命にかかわるような合併症も多くみられるので、提供者がいる若い人が対象になります。
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