WPW症候群［ダブリユーピーダブリユーしようこうぐん］＊
WPW症候群
ウォルフ・パーキンソン・ホワイト症候群。ウォルフ・パーキンソン・ホワイトは人名です。治療は、最近では内科的に副伝導路を消滅させるカテーテルアブレーションという方法も考えられています。

正常の電気的刺激の通路である刺激伝導系のほかに、先天的にもうひとつ、心房と心室の間に副伝導路と呼ばれる別の刺激伝導系をもっている人がいます。このような場合では、心房の電気的興奮が、副伝導路（バイパス）を通って心室に伝達され、正常の伝導よりも早期に心室を興奮させてしまうことになります。そのため、心電図にはデルタ波と呼ばれる特徴的な波形が出現します。また、この２つの正、副両経路を、電気的興奮がぐるぐる旋回するために頻拍（上室性の頻拍）発作が起こります。

副伝導路をもっていても、頻拍発作が起こらない場合は、特に治療の対象とはなりません。しかし、頻拍発作をしばしばくり返す場合には、興奮の異常伝導を起こす原因となる副伝導路を外科的に切断する治療が行われる一方で、前に述べたようにカテーテルによる不整脈の原因の焼灼法［しようしやくほう］も各医療機関で内科的に行われています。



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